「別れた」って噂で聞いた
本当かまだわからないけど……
チャンスはきっと 探せばあった
近くにいたのに気付かなかったんだ
=LOVE(イコールラブ) / 青春”サブリミナル”【MV full】(0:14~1:02)
本当かどうかすらわからない「別れた」という噂を聞いただけで、喜ぶ自分がいたのでしょうか。
無意識の海の深くにあった彼への恋心を認識してしまう場面です。
「チャンス」とは「恋心に気づくタイミング」のチャンスで、彼を手に入れるチャンスのことではないと思います。
すでに解説しましたが、「近くにいたのに気付かなかった」というのは自分自身すらを騙してしまう認知的不協和の力がそうさせていたのでしょう。
期待と不安のシナプス 軋む(シナプス軋む)
リュックに炭酸 そんな事もうどうだっていいよ 走れ
=LOVE(イコールラブ) / 青春”サブリミナル”【MV full】(1:02~1:19)
来ました。みんな大好きシナプス。
シナプスというのは「神経細胞(脳細胞)のつなぎ目」のことです。
脳細胞どうしはこのシナプスを介して情報をやり取りして働いているわけです。
ここではそのシナプスが「軋む」という表現で
「脳に大きな負荷がかかりながら、新しい認識(恋心)を受け入れるかどうか強く思い悩んでいる様子」
を表しています。
すばらしいワードチョイスです。
そしてそのあと、期待が勝つ。リュックに炭酸が入っているんだけど、ブシャアアアアってなっちゃうのすらどうでもいい。彼のもとへ走ってしまえ。
歌詞のそのものの解釈としてはこんな感じでしょう。
ここで、わたしの推しメンの野口衣織さんの演技が素晴らしいのでぜひご覧いただきたい。(唐突な推し事)
=LOVE(イコールラブ) / 青春”サブリミナル”【MV full】(1:12~1:18)
アップのカットではわずか3秒の間に
①新しい認識(恋心)に気づく
②「期待と不安のシナプス軋む」に準じる期待と不安の一瞬のせめぎあい
を見事に表現し次の「走れ」に続くリップシンクに入っていく。カンペキである。文句のつけようがない。素直に称賛です。諸手を上げて称賛です。エビバデセイ『神』。
(失礼しました)
さらにもう1つ寄り道をさせてください。
↓はMV後半(3:34~3:43)に出てくるシーンなのですが、ここのいかりんぐは「期待と不安」の象徴になっているように思えます。
走り出した野口衣織さん(期待)につられて佐々木舞香さん(不安)も覚悟を決めて走り出す。
口元が緩んでいて穏やかな表情の野口衣織さんに対して、口を一文字にして覚悟を決めるような顔をする佐々木舞香さんが印象的で二人の掛け合いが最高に美しいシーンです。
満足に語らせていただきました。
さぁ、次の歌詞にいきましょう。
君がいい 君がいい
君がいいなんて言えなかった=LOVE(イコールラブ) / 青春”サブリミナル”【MV full】(1:18~1:26)
「言えなかった」には意思を感じるため先ほどの「気付かなかった」と矛盾するように感じます。
しかし「無意識の自分」VS「意識的な自分」という構図を思い浮かべてみるとうまく当てはまります。
無意識の自分は「彼に彼女がいる」という現実から気づかぬうちに抑え込まれて「言えなかった」、
それに対して意識的な自分は無意識の自分の思いに「気付かなかった」
ということでしょう。
正直な自分今更ログインする
=LOVE(イコールラブ) / 青春”サブリミナル”【MV full】(1:25~1:30)
抑えこまれていた恋心をついに認識したことを「ログインする」と表現しています。
オンラインゲームを想像してみてください。
「ログイン」には
「データはそこに存在しているが、ログインすることで初めてデータを認識できるようになる」
という特徴がありますよね。
“サブリミナル”な世界と意識的な世界をつなぐ言葉選びとしてカンペキの一言です。
【判定】神
学校に君がいて何を話すか 思い付かない
だけど会いたい
=LOVE(イコールラブ) / 青春”サブリミナル”【MV full】(1:29~1:40)
彼を見る目が変わってしまい、何を話せばいいかわからない。
だけどこの気持ちを止めることは出来ない。
ストレートな歌詞ですね。165kmストレートって感じです。大谷翔平です。(ちがう)
空の色が Ah 変わって行き
彩度が上がる=LOVE(イコールラブ) / 青春”サブリミナル”【MV full】(1:39~1:46)
彼への恋心を認識した世界の色は鮮やかに見える。
やっとわかった(やっとわかった)
答えは1つ 青春は”サブリミナル”=LOVE(イコールラブ) / 青春”サブリミナル”【MV full】(1:45~2:06)
やっと自分は彼に恋していたのだとわかった。
そのことを疑いはしない(答えは1つ)。
青春は私の知らない私の中にあった。